「パワハラで退職する際は、退職届の書き方が普通と違う」こんなことが言われていますし、僕もそう思います。
「パワハラで退職する時は会社都合が良い、なんて言われてるけど、どのように退職まで進めればいいんだろう」なんて悩みもありますよね。
具体的な悩みとして
- 退職届の書き方は?
- パワハラで辞める時の注意点とは?
- 退職の手続きが面倒(会社都合とかよくわからない)
が挙げられますよね。
そこでこの記事では「パワハラが原因で退職を考えている人」に向けて、2週間で会社を辞めた私からパワハラ退職の注意点について解説しますね。
この記事は、
- そもそもパワハラとは?
- パワハラにあっている時に準備しておくこと
- パワハラで退職する時に気をつけること
- パワハラで退職する時の退職届の書き方
- 間違って自己都合で退職してしまった場合の対処方法
- パワハラが怖くて辞められない場合は退職代行を使おう
の順番で要点だけをお伝えします。
約5分ほどで読めます。5分後には「パワハラ退職する方法」についての悩みが解決されるので、ぜひ一読を。
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そもそもパワハラとは?
パワハラとは、職場での優位性を盾に、業務適正の範囲外の精神的・身体的苦痛を与えることです。
とは言ってもどんな行為が該当するかわからないですよね。ここでは今あなたに起きていることがパワハラに該当するか、確かめていただければと思います。
パワハラの種類は以下の6つです。
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 過大な要求
- 過小な要求
- 個の侵害
- 上記6種類に該当しないパワハラ
それでは順番に紹介しますね。
パワハラの種類その1 身体的な攻撃
身体的な攻撃には二つの種類があります。
- 身体への攻撃
- 物への攻撃
順番に紹介します。
身体への攻撃
殴る、蹴る、突き飛ばすといった行為は、全てパワハラです。理由があっても手をあげることは、絶対にダメです。
また何かを投げるのもだめですね。「灰皿が飛んできた」「ゴミ箱が飛んできた」といった武勇伝を誇らしげに語る人がいますが、全てパワハラに該当します。
物への攻撃
怒りの矛先を「もの」に向けて、発散する行為もパワハラに該当します。
たとえばゴミ箱を蹴る、扉を思い切り閉める、書類を破るなどです。理由があっても無くても、れっきとしたパワハラです。
パワハラしている側は、物に当たっているから攻撃していないだろ。と言い訳しても「身体的な攻撃」と判断されます。
パワハラの種類その2 精神的な攻撃
精神的な攻撃には様々なものがあります。全てを紹介するのは難しいですが、具体的な例を挙げると、
- 馬鹿にする、嘲笑する
- 他の社員の前に叱責する
- 長時間の叱責
- 皮肉を言う
などが対象です。
何かを言われて精神的苦痛を受けた場合は全て、精神的な攻撃とされます。業務中に伝えなくてはいけないこと以外を伝える必要はないですよね。
業務以外のことで、精神的を苦痛を受けた場合はパワハラと覚えておきましょう。
パワハラの種類その3 人間関係からの切り離し
一般的に仲間外れですよね。
会社のイベントに呼ばない、明らかに無視するなどが挙げられます。業務外のことでもパワハラは該当します。
イベントや日常会話などは、業務と直接関係ないですよね。しかし無視や阻害することは、パワハラに該当するので覚えておいてください。
パワハラの種類その4 過大な要求
明らかに一人で出来ない量の仕事を振ることもパワハラに該当します。なぜならそれで精神的な苦痛が発生するからです。
たとえば、明日の朝までに大量の仕分けを頼むなどが該当します。適切な業務量で仕事を振ってもらえるといいですね。
僕の場合も、一人で出来ない量の仕事を振られていました。しかも給料も安くてやる気も削がれてしまいました。
一人でできる仕事量かどうかは難しいポイントになりますが、無理そうであれば一度断りを入れるのも良いでしょう。
パワハラの種類その5 過小な要求
過小な要求もパワハラに当たります。退職させたい社員を窓際に追いやり、掃除や雑務をずっとさせることはパワハラですよね。
自分の業務が適切かどうか判断してみてください。もしかするとなんのスキルも身につかない作業かもしれません。
パワハラの種類その6 個の侵害
プライベートなことに踏み込んだ場合もパワハラに該当します。たとえば、PCやスマートフォンを勝手に見るなどですね。
他には自由時間に何しているか?を聞いてくる、自由参加の飲み会に強制参加させるなどもパワハラです。
親睦を深める意味でしてくる人も多い項目ですね。まずは一度断って、何度も続くようであればパワハラとして、捉えましょう。
パワハラの種類その7 上記6種類に該当しないパワハラ
上記6種類に該当しないパワハラも存在します。行為だけ一覧で載せるので、該当しているか確認してください。
- 他の人と違う扱いを受ける
- 有給休暇の取得を認めない
- 責任を押し付ける
- 出勤を強制する
- 業務に支障が出る情報を共有しない
といった行為もパワハラに該当します。
またこれまで紹介した行為以外でもパワハラと認められる場合があるので、相談もありですね。
上記行動に関しては、一回起こった時点で断りを入れておくことが重要です。加害者側の「嫌そうに見えなかった」という言い訳を先に潰しておきましょう。
パワハラにあっている時に準備しておくこと
パワハラにあっているときに準備したいことを紹介します。精神的に辛いときですが、今後のために勇気を振り絞ってください。
具体的に準備したいことは、以下の二つです。
- パワハラの証拠を集める
- パワハラ相談室に相談する
これだけだと「どのように」がわからないと思うので、説明しますね。
パワハラの証拠を集める
まずはパワハラの証拠を集めましょう。
集め方としてはメモや録音などが有効です。また証拠集めの注意点として、会社の同僚には絶対に教えてはいけません。孤独で戦うことになりますが、他の社員がどこから内通しているかわからないためです。
メモに記録することは以下の通りです。
- いつ(何月何日何時頃)
- 誰が
- どこで
- 何をして
- 自分がどうなったか?
を記録としてメモしておきましょう。ボールペンなどの修正できないもので記録しておくと改ざんされることがなく安心ですね。
例としては以下のようなメモですね。
◯月◯日14時ごろ。A部長に呼び出され、人格否定された。
「この仕事に向いていないから早くやめろ。」や
「お前の代わりなどどこにでもいる。」と言われた。嫌味が最近増えてきて、夜寝れなくなってきた。
睡眠薬を服用するようになった。パワハラ記録の例
また、メールなども証拠になりますので、保存しておきましょう。メールの場合、文面や時間が残るので証拠としてとても優秀です。
次に、音声データの記録です。音声データはボイスレコーダーを購入して、録音しましょう。スマートフォンでも良いのですが、集音性が悪い、録音中にバッテリーが切れる、容量が少ないなどの欠点があります。
今後一生使えるものなので、この機会に購入してもいいかもしれませんね。胸ポケットなどに入れておいても、録音できるので一つ購入して忍ばせておくのも良いでしょう。
僕が使っていたおすすめのボイスレコーダーを貼っておきますね。
購入したら試しに録音してみることも重要です。また録音のときに誰がいるかを記録するために、あなたも言葉を発しましょう。
するとその場にいた証拠となり、より確実なものとなるでしょう。
パワハラ相談室に相談する
パワハラ相談室には、パワハラで困っている人たちからの相談が集まっています。もし自分が今受けている苦痛がパワハラなのか?迷っているときでも連絡して問題ないでしょう。
精神的に病んでいる時は、正常な判断ができないこともあります。たとえばパワハラを受けているのに、自分が弱いと勘違いしているなどです。
原因が自分にあるか、企業側にあるか判断が難しい時にも相談しましょう。解決方法などを提示してくれるでしょう。
このサイトはパワハラの問題解決のサイトですので、もう辞めたいという人には向いていないかもしれません。もう辞めたいという人はこのまま読み進めてください。
退職する時に気をつけること
パワハラ企業から退職する際に、気をつけたいことをまとめました。気をつけることはさほど通常の退職と異なりません。
異なる部分は次の退職届記述の部分なので、基本的な退職方法は理解している!と言う人は飛ばしても構いません。
気をつけることは以下の通りです。
- 離職票をもらう
- 源泉徴収票をもらう
- 退職証明書をもらう
- 貸与されたものを返却する
それぞれを詳しく説明はしませんが、今後、転職や独立など様々なキャリアで必ず必要になる書類は確実に受け取りましょう。
ちなみに郵送でも受け取れます。これらの書類を送ってこない企業には、ハローワークの方から連絡をしてくれることもあります。書類を送付しないのは違法ですので、問題があれば退職者側が有利ですので心配しないでください。
貸与されたものに関しては、返却しましょう。難癖をつけられてしまうこともあります。郵送でも直接でも構いません。
上記の注意ポイントに関しては、法律で決められていることなので、絶対に対応しましょう。また企業側が応じない場合は、各所に相談して法的な措置を取ることも検討してください。
パワハラで退職する場合の退職届の書き方
パワハラの確証があり、証拠集めも終わったら退職届を書きましょう。
しかし通常退職と同じように記載すると「自己都合退職」となってしまい、失業保険や転職の際に不利になります。
それでは、どのように退職届を記載すれば良いのでしょうか?具体的に以下の要素を説明しますね。
- なぜ退職届を提出するか?
- パワハラ退職の退職届に書くこと
- 退職届提出の方法
順番に紹介しますね。
なぜ退職届を提出するか?
退職届など出さずにばっくれてしまえば良い。と考えていませんか?それは辞めてください。自分の首を絞めることになります。
退職届を出す理由は、「退職の意思表示」、「形式上必要だから」の二つです。
退職の意思表示は口頭でも構わないとされていますが、揉めるので書面にした方が良いでしょう。ですので退職届けに関しては、絶対に出すようにしてください。
「出されてないから〜、」と言い訳する企業も多く、失業保険が受けられなかったり正常な退職処理がされないことがあるためです。
パワハラ退職の退職届に書くこと
パワハラ退職する場合は、退職届に書くことが少し異なります。要点をまとめるので抑えてください。
退職届に記載するべきこと
まずは基本的な部分ですね。以下のことに関しては記載しましょう。
- 書面の題名(退職届と必ず明記しましょう)
- 退職の意思表示
- 退職日(希望退職日を記述してください。→退職届を提出した2週間後の日付であれば確実です。)
- 宛名(会社名と代表者名の正式名称を記述すること)
- 作成日と提出日
- 自分の署名と押印
- 部署、役職などの所属
基本的な部分に関しては、通常時の退職届と一緒です。上記で提示したことは必ず記述しましょう。
退職願はダメ!
退職届と退職願がありますが、この場合は必ず退職届としてください。退職願は「会社に退職を願い出る書類」なので手続きのために必要な書類ではありません。
退職届が手続きのための書類なので、退職を決めた場合はこちらにしてください。
退職届は、企業側の承諾がなくとも会社を辞めることができます。そのためパワハラ企業の引き止めには応じる必要はありません。
退職届を提出した時点で手続き上、退職が完了しているという認識ですね。(受領が成立すればの話ですが。)
一身上の都合はNG
通常退職の場合、退職理由は「一身上の都合のため」と記載することが多いです。これは退職者側に理由があって、退職する場合ですよね。
しかし、パワハラ退職は「一身上の都合のため」と記述してはいけません。
記述してしまうと自己都合退職となり、失業保険が減ってしまったり、次の転職の際に書く履歴書に事実とは異なる退職理由を書く必要が出てきます。
パワハラ退職の退職理由はなんて書くべき?
一説には「パワハラ退職の退職理由は空白で良い。」と言われています。しかし退職届は、重要な証拠物です。失業保険などに影響することもあるので、パワハラで辞める旨をしっかり記述しましょう。
失業保険は会社都合と自己都合でもらえる額や期間が異なります。以下の表をご覧ください。
※自己都合退職の場合
雇用保険加入期間 | 〜10年 | 10年〜20年 | 20年〜 |
いつから | 待機期間終了後3ヶ月後から | 待機期間終了後3ヶ月後から | 待機期間終了後3ヶ月後から |
何日間 | 90日 | 120日 | 150日 |
※会社都合の場合
雇用保険加入期間 | 〜10年 | 10年〜20年 | 20年〜 |
いつから | 待機期間終了後翌日分から | 待機期間終了後翌日分から | 待機期間終了後翌日分から |
何日間 | 90〜240日 | 180〜270日 | 240〜330日 |
失業保険は日当でいくらか決まっているので、期間が長ければ長いほどもらえる金額が多いです。
退職届けの提出方法
退職届の提出方法は手渡しより、郵送の方が良いでしょう。というのも直接渡すのはストレスになりますよね。パワハラ上司に退職届を渡すと、考えただけで足がすくみます。
また他にも直接提出だと、「預かっておく」と言われたり、その場で捨てられたり破られたりします。退職届は手続き上の書類のため、受け取らないことで効力を発揮させないのです。
上記理由から、退職届は郵送での提出を強くおすすめします。
退職届けの提出方法その1 内容証明郵便
内容証明郵便で退職届を出すことで、提出した記録が残ります。
そのため出されていない、と言い訳する行為は防げます。また中身がどんなものであったか記録されているので、「いつ」「どこで」「どんなもの」を郵送したかを追うことが可能です。
退職届等の法的な手続き書類を提出する際には、内容証明郵便で送付してください。
退職届けの提出方法その2 配達証明郵便
退職届を提出しても、いつ届いたのかわからない。なんて場合には配達証明郵便がおすすめです。
配達証明郵便を利用すると「その配達物がいつ届いたのか」を記録することができます。そのため受け取った側は対応しないわけにはいかなくなるのです。
間違って自己都合で退職してしまった場合は?
自己都合で退職してしまった人は、ハローワークで会社都合に変更することができます。集めたパワハラの証拠を提出して、相談すると会社都合に変えてくれます。
失業保険の受給額が異なるので、まずは一度ハローワークの窓口で相談してみてください。
会社都合になると企業が助成金をもらえなくなることもあるので、会社に直接言うよりハローワークで相談した方が楽かもしれません。しかし先に会社都合だ!と会社側に提示しておくことが重要ですね。
パワハラが怖くて辞められない場合は退職代行を使おう
ここまでパワハラで退職する人向けに、注意点を説明してきました。しかしそもそも退職することが怖いと言う人もいるのではないでしょうか?
「怖いパワハラ上司ともう話したくない。」そんなときは退職代行を使いましょう。
退職代行のせてそ利用すれば、頼んだ即日から会社へ行かなくて大丈夫です。僕も入社したばかりの会社を辞めるのが怖かった時に利用して、退職しました。
以下の記事で本当に信頼できる退職代行TOP3を紹介しています。
パワハラで辞める人におすすめな退職代行サービスは、弁護士が運営する「汐留パートナーズ」の退職代行です!
今回は、パワハラの件があるので「弁護士事務所の退職代行」を使うべきだと考えています。
会社都合で辞めるためには、どうすれば良いのか?という相談も乗ってくれるでしょう。以下弁護士の退職代行でできることです。
- 退職にまつわる相談
- 有給消化の交渉
- 未払金の請求
- 退職届の書き方
退職に関する全てを弁護士があなたの代わりにおこなってくれます。費用を払って、あとは丸投げで退職できるなんて夢みたいですね。
弁護士事務所の中でも、汐留パートナーズが退職代行業務をしている中では有名ですね。また実績も多数あるので、おすすめです。
パワハラやブラック企業の場合、その人の状況によって対応方法が異なるようです。まずは一度自分の状況を相談してみると良いのではないでしょうか?
パワハラで退職する場合の注意点や退職届の書き方を紹介!【会社都合での退職を簡単にする方法とは?】のまとめ
パワハラで退職したい人が注意したいポイントを解説しました。パワハラ退職の方法は理解できたでしょうか?
最後にもう一度、おさらいをしましょう。
パワハラには、以下の6種類がありましたね。
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 過大な要求
- 過小な要求
- 個の侵害
このあたりに該当する場合は、パワハラです。
パワハラにあっているときに準備しておきたいことは、以下の二つです。
- パワハラの記録をとる
- パワハラ相談室に相談する
退職するときに気を付けるポイントは「書類をもらうこと」と「貸与物の返却」ですよね。パワハラで退職する際の退職届には、「一身上の都合」と記述しないのが重要でした。
間違って自己都合で退職しても、ハローワークで相談すれば会社都合に変更することができます。
退職するときの労力やストレスが面倒であれば、退職代行に頼みましょう。全て引き受けてくれます。
正直なところ、個人やケースによって、どのように対応するべきか判断するのが難しい時があります。そんなときに相談できる人ってなかなかいないですよね。
法律的な相談や対応方法なども考えてくれるので、めんどくさい人ほど退職代行はおすすめなんですよね。
弁護士の退職代行は、「汐留パートナーズ」がおすすめです。まずは「今自分がどういう状況で、どんな辞め方をしたいのか?」を相談してみましょう。
LINEやメールでの相談は無料です。まずは、一度相談を!
汐留パートナーズは55,000円なので、料金が少し高い!と考えている人には、SARABAがおすすめです!
労働組合による交渉が可能になったので、弁護士と同じように会社と交渉することが可能になりました。SARABAに関しては詳しく解説している記事がありますので、ぜひご覧ください。