システムエンジニアとして、webシステムを構築していると必ず耳にするのがデータベース。
そのデータベースに関する試験で、有名なのが「データベーススペシャリスト試験」です。
- 応用情報や基本情報の試験に合格し、次に受ける試験を悩んでいる人
- データベーススペシャリスト試験を受けようと思っている人
- IT関連の仕事をしていて、データベース関連の試験を受けようと思っている人
この記事では、データベーススペシャリストに26歳で合格した私から、以下の内容を紹介します!
- データベーススペシャリスト試験の概要
- 実際の勉強方法とマル秘試験対策
- データベーススペシャリストを合格するメリット
この記事は、10分で読めます。
10分後には「データベーススペシャリスト試験の合格までの道のり」が理解できるので、受験を考えている人はぜひ一読を!
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データベーススペシャリスト試験の概要(独学の人はもう一度確認しよう!)
データベーススペシャリストの「試験概要」と「合格率」や難易度を紹介していきます。
「もう知っているよ!」という方は、飛ばして問題ありません!
それではどうぞ!
試験の説明
データベーススペシャリストの試験は、情報処理推進機構(IPA)が行っている国家試験です。
経済産業省により認定されており、四段階のレベルによって分けられています。
データベーススペシャリスト試験はその中でも、レベル4の最高難易度に設定されています。
上の写真の「高度な知識・技能」の部分がレベル4に当たる試験です。
情報処理推進機構(IPA)では下記のような人物を対象にしているといった記述があります。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者
データベーススペシャリストの試験は「午前1」「午前2」「午後1」「午後2」の構成となっています。
午前問題は、四肢択一形式での回答、午後問題は、記述式での回答です。
問題 | 試験時間 | 形式と問題数 |
午前1 | 50分間 | 全30問 四択式 |
午前2 | 40分間 | 全25問 四択式 |
午後1 | 90分間 | 出題数3問のうちから2問選択 筆記式 |
午後2 | 120分間 | 出題数2問のうちから1問選択 筆記式 |
午前1の試験は、直近二年間で下記条件に該当した場合に免除できます。
- 応用情報技術者試験に合格している
- 情報処理技術者試験の高度試験もしくは情報処理安全確保支援士試験に合格している
- 情報処理技術者試験の高度試験もしくは情報処理安全確保支援士試験の午前1試験で基準点以上の点を取る。
以上で、試験概要は終わりです。
もう少し詳しく知りたい人は、情報処理推進機構(IPA)のデータベーススペシャリスト試験のページよりご確認ください!
合格率や難易度
合格の基準は、すべての試験で60点以上取得することです。
60点に達していないテストより後続のテストに関しては、採点されません。
例えば、午前1で60点に達しなかった場合、午前2の採点はされないので注意が必要です。
直近10年間の合格率平均は、約16.3%で低いのが特徴です。
他の高度情報処理試験を見ても、合格率は10%前後ですので、データベーススペシャリストが特段難しいという訳ではありません。
難易度の高い試験ですが、すべての試験で60点以上取れるように勉強しましょう。
データベーススペシャリスト試験の勉強方法(独学)
データベーススペシャリスト試験の勉強法を紹介します。
私は独学でしたが、通信教育や対策教室なども併せて説明できればと思います。
マル秘対策術は、この章で紹介しますね!
独学で対策する場合
独学での合格は難しいですが、しっかりとした方法で勉強すれば問題ありません。
実務経験がある方が大体150時間〜200時間程、独学で勉強すれば合格できると考えています。
私は、業務経験3年で160時間程度勉強し、実際に合格しました。
午前1の免除があるか無いかで、20時間〜30時間程勉強時間が変わるので気をつけてください。
おすすめの勉強方法は、「過去問題集の回答、分析、解き直し」を中心にすることです。
データベーススペシャリスト試験は、基本的に過去問を勉強するタイプの勉強法で問題ないです。
なぜなら、過去問で出てきた問題がほとんど変わらずに出てくることが多いからです。例えば、午後問題に概要設計(ER図)というのがありますが、数年前からほとんど変わっていません。
ですので、過去問を中心に勉強することをおすすめします。
なぜ出題傾向が変化していないかというと、データベースを学ぶ上で、重要なことは不変だからです。
データベーススペシャリストになりたい人へ向けた、一般的な知識を確認する試験だからです。
過去問を勉強して、合格を目指しましょう。
おすすめなテキスト
ここからは私が独学のときに使用したテキストを紹介します。
それぞれ意図があって購入しているので、共感していただけた方はぜひ購入してみてください。
まずはテキストからです。
基本的にどの情報処理試験も、EXAMPRESSのテキストを買うことが良いのではないでしょうか?
他の教科書的な本を読んでも、難易度が優しい印象を受けました。
優しすぎるとテキストを全て理解しても、試験で解けないことになります。
試験を解くために、必要な難易度で書いてあるテキストを選びましょう!
この本に書いてあることが理解できるようになれば、合格が近づくでしょう。
もうひとつは問題集です。
基本的に過去問はIPAのサイトに載っているので必要ありません。
しかしIPAのサイトでは解説がほとんど載っていません。そのため解説がたくさん載っている問題集を選ぶことが重要です。
重点対策本もあると心強いですね!
極選分析は、開催年に対応しているものではなくどの年でも参考になるのでおすすめです!
最後に、午前問題用の対策本を紹介しておきます。
これは上記の3つに比べたら買う必要がありません。IPAのサイトに過去問が載っているので、そちらで対策をすることが可能だからです。
以上のテキスト、問題集で勉強すれば間違いなく合格することができます。
少々高いですが1年に1回のテストですから、合格のために最善を尽くしましょう!
データベーススペシャリスト試験合格に向けたマル秘対策
マル秘対策としてですが、午後1と午後2の概要設計はほとんど同じような問題です。
多少難易度が上がったり、エンティティを追加する段階から等違いはあるものの片方が対策できれば、ある程度の点数を見込むことができます。
ちなみに概要設計を選ばない場合、SQLや物理設計となるため実務で経験しているか、その両方を得意である必要があるんですよね。
最短で合格を狙うのであれば、概要設計を選択して勉強しましょう。
午後2を暗記ではなく自力で解けるようになれば、午後1の問題も解くことが容易になるでしょう。
ひとつだけ注意点をあげるとすれば、SQLが午後1の選択問題のうち2/3で入っていたときです。
それを対策するのであれば多少SQLの勉強をしておくことが好ましいでしょう。
ちなみに設計とSQLが組み合わさっている問題のばあい、SQLは比較的易しい問題になるはずです。
(create,selectの簡単な問題)
概要設計(ER図)と基本的なSQLを勉強することがマル秘対策となるでしょう。
それと午後1の試験時間が短く感じるので、時間を測りながら問題を解く練習をしましょう!初回受けた時に時間が足りなくなりました。
つまりまとめると、
- 午前1はできれば、免除を狙う!
- 午前2は、IPAのサイトで勉強する!
- 午後は概念設計(ER図)をとにかく勉強する
- 午後は過去問題集で対策する!
となりますね!
データベーススペシャリスト試験の対策を講座でする場合
講座を受講するのもおすすめ理由は二つあります。
1.聞く相手がいること
独学の場合、テキストや過去問題集で不明点、疑問点を見つけても、聞く相手がいません。
しかし、講座を受講することで先生に聞くことができるのは大きなメリットだと思います。
2.勉強する環境が整っていること
もう一つのメリットは勉強する環境が整っているということです。
一人ではだらけてしまう人も、講座を受講することで、良い緊張感を保つことが出来るのではないでしょうか。
独学でできるひとは独学で問題ないレベルでしょう。
しかし「誰かと勉強する方が理解できる方」「テキストを読んでもわからない部分がある場合に自力で解決できない方」は講座やスクールの方が良いでしょう!
データベーススペシャリストに合格するメリット
ここまでは勉強方法と試験概要を説明しました。
ここまで読んでもらえばわかると思うんですけど、結構大変なんですよね。対策するのも、勉強するのも休日を一日潰して試験受けに行くのも。
そこでここからは試験に合格すると、どんなメリットがあるのかを解説していきます。
もう一度やる気を復活させるためにも、ぜひ読み進めてください。
【データベーススペシャリスト試験に合格するメリット1】 キャリア構築において
データベーススペシャリスト試験合格したからといって、いきなりスペシャリストになれるわけではありません。
そのため実務で経験を積むことが必須になるでしょう。
しかし、データベーススペシャリスト以外でもこの資格は役に立ちます。
例えば業務整理から要件定義→設計という手順を踏むのですが、データベースを見ていると業務のデータフローを見ることができます。
そこで業務を理解することができれば、現担当が設計であっても今後は要件定義や業務整理といった分野に移動することができます。
上流に行きたいひともスペシャリストになりたいひとも、取得しておくと大きなメリットがある資格ですね。
【データベーススペシャリスト試験に合格するメリット2】 転職活動での評価
データベーススペシャリスト試験の合格は、転職時にも評価が高いと感じています。
システム構築メンバーとしての戦力の計算や「最低限の学習能力」「ITへの適応性」等でアピールとなるでしょう。
20代後半では実務経験が少ないので、資格合格でアピールするのも大切ではないでしょうか。
今後のIT業界では、データの分析を行うことが増えるので、データベースの知識の需要が上がっているように感じます。
転職活動の武器の一つとして、データベーススペシャリスト試験合格を目指してみてはいかがでしょうか。
ちなみに私は転職のオファー面談時に「データベーススペシャリスト試験合格を高く評価した」と直接言われました。
もちろんそれだけで転職できたわけではありませんが、大きなひと押しになったことは間違いなさそうです。
オファーで出された年棒は20代だと上位3パーセントくらいに入る金額でした。
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データベーススペシャリスト試験に独学で合格した俺から、マル秘勉強法を教える!のまとめ
データベーススペシャリストについての説明や勉強法などを紹介しました。
年に1回しか受けることができないので、できるだけ一回目で合格したいですよね。
企業によっては奨励金みたいなものも出ると思うので、それもひとつのモチベーションになりますよね。
私みたいなFランク大学卒のIT未経験だったひとでも合格できるので、皆さんも大丈夫だと思います。
しっかり勉強すれば誰でも合格できる資格なので最後まで諦めずに勉強頑張ってください。
最後にもう一度、当記事で紹介したテキストを貼っておきますね!
もし受けようか迷っているひとがいたら、まず教科書だけ買って読んでみて決めるのも良いかもです!
\教科書/
\過去問題集/
\重要問題集/
\重要問題集/
\午前問題対策本/
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